「チームメンバーがルールをよく破るんだけど、リーダーである自分が悪いの?」
「上司として、部下にルールを守らせる方法はある?」
「なぜ部下はルールを守らないのか、その理由を知りたい!」
このように、部下がルールを守らないことで、頭を悩ませている上司やリーダーは多いでしょう。
そこで本記事では、ルールを守らない部下の理由と対処方法について解説していきます。
ポジティブに捉えるのであれば、ルールがよく破られる職場は、ルール遵守できればまだまだ伸びしろがあるということです。
意外と知らないルールの知識や、対処法がよく分かりますので、ぜひワクワクしながら読み進めてください!
部下がルールを守らない8つの理由
それではまず、部下がルールを守らない理由を、下記の通り解説していきます。
部下がルールを破る理由は、全部で8つあります。
理由①そもそも人はルールを守りにくい生き物である
理由②ルールを理解していない
理由③ルールの周知徹底ができていない
理由④ルールが現実的ではない(相反する社内ルールが存在する)
理由⑤ルールが軽んじられている
理由⑥部下との信頼関係が気づけていない
理由⑦ルールを破るとどうなるか教えていない
理由⑧実際の現場に即していない
それでは、それぞれの理由について、解説していきます。
この理由について、ちゃんと理解しておくことが大切です。
理由①そもそも人はルールを守りにくい生き物である
「ルールがあれば、みんなちゃんと守ってくれるはず!!」
そもそもこの考えが間違いなんです。
実は、人は決められたルールを守りにくい生き物です。
なので、ルールを作り、そのルールを守らせる工夫を凝らさなければなりません。
理由②ルールを理解していない
ルールを守りたくても、ルールを理解できていない部下がいます。
理解できていないものを、どうやって守ればいいのでしょうか?
ルールはシンプルにまとめなければなりませんね。
あまりにもルールの内容が複雑だと、守る以前に理解ができず、せっかく作ったルールは形骸化していきます。
理由③ルールの周知徹底ができていない
「俺はちゃんと指示したつもりだ!」
このように思い込んでしまっていませんか?
受け取り側の部下の立場に立って、今一度振り返ってみましょう。
口頭だけで指示していませんか?
そのうち埋もれてしまうメールだけで指示していませんか?
ルールの周知徹底は、受け取り側の部下の目線で行う必要があります。
理由④ルールが現実的ではない(相反する社内ルールが存在する)
例えば、
「報連相を徹底し、ほんの少しの変化でも、みんなで考えよう!」
「自主自立を目指し、自分で考えて判断しよう!」
という相反する二つのルールがあると、部下はどう思うでしょうか?
困惑するでしょうね。
このように、部下がルールを破ってしまう時は、相反する社内ルールが存在する可能性があります。
また、そもそもルールが厳し過ぎて、守るのが現実的でない可能性もあります。
矛盾したルールが無いように、よくチェックしましょう!
理由⑤ルールが軽んじられている
「ルールを破っても、ペナルティーがないし、別に破ってもいいでしょ。」
残念ながら、このように考えてしまう部下がいるのも事実です。
ルールを破ったときは、ペナルティーを設けるなど、部下がルールを軽んじないような仕組みが必要でしょう(対策方法は後述します)。
理由⑥部下との信頼関係が築けていない
上司やリーダーと、部下の間で信頼関係が築けていないと、ルールを破られてしまう可能性が高まります。
部下の仕事の質も、スピードも、そしてルールの順守率も、結局は信頼関係に左右されます。
「この上司のためなら、きっちりとルールを守ろう」
このように思わせるぐらいの信頼関係は築いていきたいものです。
理由⑦ルールを破るとどうなるか教えていない
ルールを破るとどうなるか、ちゃんと部下に教えていますか?
「このルールを破ると、不良品が客先に流出し、会社が大損害を受けます。場合によっては、責任者に然るべき責任を負ってもらう可能性もあるでしょう。」
⇧このように、ルールを破るとどんなことが起きるかについてちゃんと伝えているか否かで、順守率に大きな差が生まれます。
理由⑧実際の現場に即していない
上司やリーダー目線で作ったルールは、現場に即していない可能性があります。
「いや、ルールは守りたいんだけど、現場からするとピントがずれてるんだよな、、、。」
このように、現場目線で作られていないルールは、すぐに破られてしまうでしょう。
しかもルールを破られる上に
「上司やリーダーは、現場の事を何もわかっていない!」
と思われ、信頼まで失ってしまう可能性があります。
実際に業務をする人たちに合わせることが大切です!
部下にルールを守らせる8つの具体的な極意
部下がルールを守らない理由について、十分に理解できましたか?
理由をしっかりと把握できたならば、ルールを守らせる方法も見えてくるでしょう。
それでは、ルールを守らせる方法について、解説していきます。
部下にルールを守らせる具体的な方法は、下記の通り8つあります。
対処方法①ルールを守らないとどういうデメリットが生じるか、きっちり説明する。
対処方法②成果よりもルールを守ることの方が重要であることを教える。
対処方法③ルールの周知に務める。
対処方法④部下とルールについて話し合う。メリットも伝える。
対処方法⑤部下の意見を取り入れたルールに改訂する
対処方法⑥ルールを破ったときのペナルティーを設ける。
対処方法⑦定期的にルールを守れているか確認する。
対処方法⑧一番ルールを破る人を監視役にする。
それでは一つひとつの対処方法について、詳細に解説していきます。
対処方法①ルールを守らないとどういうデメリットが生じるか、きっちり説明する。
すでに前述しましたが、ルールを守らないとどういうデメリットが生じるか、きっちり説明するようにしましょう。
一例を挙げると、
「このルールを破ると、不良品が客先に流出し、会社が大損害を受けます。場合によっては、責任者に然るべき責任を負ってもらう可能性もあるでしょう。」
というように、ルールを破ることによって生じるデメリットは、説明しなければなりません。
ルールを作った以上、上司やリーダーには、部下への説明責任があるのです。
「言わなくても分かっているだろう」なんて甘い考えは捨てましょう。
対処方法②成果よりもルールを守ることの方が重要であることを教える。
「俺は成果をしっかり出しているから、細かいルールぐらい破っても大丈夫だ!」
このようなおごりを持っている部下は、一定数います。
このような部下にルールを守らせるには、
「成果よりもルールを守ることの方が重要だよ。ルールを守れる人間の方が、会社としては価値が高いからね。」
と、きっちり部下に諭してあげることが大切です。
対処方法③ルールを周知徹底する
ルールを守らせるのであれば、口頭やメールでの指示では不十分です。
例えば、ルール遵守のマニュアルを作ったり、壁にルールの一部を抜粋した標語を張り付けるなど、見える化することが大切でしょう。
「え、そんなルールあったっけ?」と部下が思わないように、ルールを周知徹底させましょう。
対処方法④部下とルールについて話し合う。メリットも伝える。
部下がルールを守れないのは、ルールが複雑だったり、現場からかけ離れたルールである可能性があります。
なので、上司やリーダーだけでルールを作るのではなく、部下とルールについて話し合い、部下の意見をルールに取り入れることが肝要です。
またその際に、例えば、
「ルールを守るとこんなに仕事が効率的に進むんだよ。」
「ルール遵守によって、これだけコストが浮くんだよ。」
とメリットも伝えてみましょう。
ただトップダウンでルールを守れと指示するだけでは不十分です。
部下を巻き込んで当事者意識を持たせることで、ルールの順守率は大きく改善するでしょう。
対処方法⑤定期的に部下の意見を取り入れたルールに改訂する
ルールについて、部下と協議するのは良いのですが、結局部下の意見を取り入れないのでは、意味がありません。
部下の意見を積極的に取り入れ、ルールを改訂していきましょう。
部下の意見を取り入れることで、より現場に即したルールが出来上がります。
また、ルールは最初から100%のものはできませんので、実際に運用して、定期的に部下の意見を聞き、ルールを改善していきましょう。
継続的改善こそ、部下にルールを遵守するために必要なことです。
対処方法⑥ルールを破ったときのペナルティーを設ける
ルールを破っても何も罰則がないと、横柄な部下はルールを守りません。
そんな時は、ルールを破ったときのペナルティーを設けるようにしましょう。
一例を下記します。
・ルールを破ったら反省文を書いてもらう
・ルールを守れないと評価を下げざるを得ないと伝える
ルールというものは、本来は部下一人ひとりに自主的に守ってもらうように努力すべきです。
しかし、中にはどうしてもルールを守らせることが出来ない部下もいますので、このような処置が必要な時もあるでしょう。
後述しますが、重すぎるペナルティーを与えるのはNGです!
対処方法⑦定期的にルールを守れているか確認する
ルールは、時間と共に形骸化していく傾向にあります。
そのため、定期的にルールを守れているか確認する必要があります。
例えば、3ヵ月に1回、ルールを守れているか否か、ルールを守れていない場合はその理由を議論する打ち合わせを開くなど、対策を講じましょう。
対処方法⑧一番ルールを破る人を監視役にする
最もルールを破ってしまう部下に、あえて監視役という役目を与えるのも良いでしょう。
一番ルールを破る部下は、責任感が薄い可能性があります。
「立場が人を作る」
という言葉があるように、一番ルールを破る部下を監視役に抜擢することで、ルールを順守させる意識を植え付けましょう。
一番の問題児を担当者にするというのは、昔からあるやり方ですね。もちろん今も有効な手段です。
部下にルールを守らせるために、絶対にやってはいけないこと5つ
それでは最後に、部下にルールを守らせるためとはいえ、絶対にやってはいけないことを解説していきます。
①みんなの前で叱る。
②成果が出ているからルールを破ることを容認する。
③恐怖で無理矢理ルールを守らせようとする。
④守れ守れと口だけで指導する。
⑤重すぎるペナルティーを与える。
一つひとつの内容について、詳細に解説していきます。
やってはいけないこと①みんなの前で叱る。
ルールを破った部下を叱りつけたい気持ちはよく分かります。
しかし、みんなの前で叱るのは、絶対にやってはいけません。
部下に恥をかかせると、著しくモチベーションが下がったり、恨まれてさらにルールを破るようになってしまうリスクがあります。
ルールを破った部下を叱る時は、二人きりで叱るようにしましょう。
やってはいけないこと②成果が出ているからルールを破ることを容認する。
「あいつ仕事はきっちりやってるからな、、、。今回は見逃すか。」
このように、成果が出ているからと特別扱いをしてしまうと、その部下がさらに横柄になる可能性があります。
しかも、他の部下たちからすると、特別扱いは非常に不愉快でしょう。
上司やリーダーとしての信頼を失いますので、特別扱いはしないようにしましょう。
やってはいけないこと③恐怖で無理矢理ルールを守らせようとする。
ルールを破ることに対して、激怒して怒鳴り散らすなど、恐怖だけでルールを守らせることは絶対にやってはいけません。
パワハラで訴えられる可能性がありますし、部下の信頼を失います。
ルールを守らせるためには、まず部下が自主的にルールを守ろうとする意志を持てるように、仕組みを作ることが大切です。
恐怖政治は絶対NG!イライラする気持ちは分かりますが、気を付けましょう!
やってはいけないこと④守れ守れと口だけで指導する。
口頭だけで口うるさく、
「ルールを守れ!」
といっても、効果は薄いでしょう。
それに、
「俺の上司、ルールを守れってうるさいんだよな」
と部下に疎ましく思われる可能性があります。
口頭だけで守らせようとするのではなく、本記事で紹介した仕組み作りで、ルールが遵守されるように工夫しましょう。
やってはいけないこと⑤重すぎるペナルティーを与える。
いくらルールを守らせたいからといって、重すぎるペナルティーを与えることは、絶対にやってはいけません。
一例を下記します。
・ルールを破った人の名前を、部下全員が見える場所に張り出す
・クビにする
このような重すぎるペナルティーを与えると、部下はみな、ルール遵守ばかりに目がいき、仕事の効率は大幅にダウンするでしょう。
部下にルールを守らせる仕組みづくりは、上司やリーダーの仕事である。
以上の通り、部下がルールを破るのは、必ずしも部下が悪いとは限りません。
むしろ、上司やリーダーに原因があることの方が多いです。
部下にルールを守らせる仕組みづくりは、上司やリーダーの仕事の一つです。
本記事の通り、部下がルールを守れるように、創意工夫を凝らしていきましょう。
あなたの部下やチームメンバーが、しっかりとルールを守れるようになることを、願っております!さあ、がんばっていきましょう!
※本記事をブックマークし、ぜひ定期的に振り返って下さい。何度も読み返すことで必ずあなたの仕事力向上の手助けになれると確信しています。ブックマークをおすすめします。
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ー以上ー
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