


「チームビジョンの具体例を知りたい!」



「チームビジョンの作り方のコツを教えて欲しい!」
このように、チームビジョンについて悩む上司やリーダーは多いでしょう。
そこで本記事では、チームビジョンの具体例やチームビジョンの作り方のコツについて解説していきます。
ぜひ、あなたのチームのビジョン作りの参考にして下さい!



もしあなたのチームにまだチームビジョンが無いなら、あなたのチームは伸び代が大きいという事!なので、ワクワクしながら読み進めてくださいね!
ビジョンとは?
ビジョンはあいまいな言葉ですので、はっきりとした定義を持っている人は少ないでしょう。
ビジョンとは、将来のありたい姿や目指すべき姿のことです。
しかし、たとえば



「お金持ちになりたい!」
というのは、ビジョンではなく願望です。
ビジョンとは、下記の4つの視点からの質問に答えて導き出した将来のありたい姿と、ここでは定義します。
・自分たちは何者なのか?
・自分たちはどうありたいのか?
・自分たちはどこに向かっていくのか?
・自分たちは社会にどう貢献できるのか?
この4つの視点の先にある将来のありたい姿のことです。
特に重要なのが、
自分たちは社会にどう貢献できるのか?
ということです。
この視点がないと、ビジョンではなく願望や目標の一つに成り下がってしまいます。
自分たちは社会にどう貢献できるのか?という視点があると、社会に貢献できることから使命感が生まれますし、社会からもサポートを受けやすくなります。
※ただし、チームビジョンはチームメンバーの行動指針に深くかかわるため、会社のビジョンよりも具体性が求められます。
さらにチームビジョンは対外的に発信しませんので、無理に「社会にどう貢献できるのか?」という視点を入れる必要はありません(もちろん、入れられるなら入れたほうが良い)。



ビジョンって、ほとんどの人が「こんなものじゃない?」というあいまいなイメージしか持っていません。よって、ビジョンについて知ったあなたは、今この瞬間に大きく前進しましたよ!
一流企業のビジョンの例とは?
参考までに、一流企業であるGAFAのビジョンの例を見てみましょう。
※GAFAとは、
・Google(グーグル)
・Apple(アップル)
・Facebook(フェイスブック)
・Amazon(アマゾン)
の4社のことです。
【Googleのビジョン】
「ワンクリックで世界の情報へのアクセスを提供すること」
【Amazonのビジョン】
「地球上で最もお客様を大切にする企業であること、お客様がオンラインで求めるあらゆるものを探して発掘し、出来る限り低価格でご提供するよう努めること」
【Facebookのビジョン】
「人々はFacebookを使って友達や家族とのつながりを保ち、世界で何が起こっているのかを発見し、彼らにとって重要なことを共有し表現する。」
【Appleのビジョン】
※Appleはビジョンが公表されていません。



偉そうにGAFAのビジョンを見ましょう!とか言いながら、Appleはないんかーい。と思った方。ごめんなさい!
※Appleのビジョンはいつか表明されるかもしれません。
チームビジョンの作り方のコツとは?
それでは、チームビジョンの作り方のコツについて解説していきます。
①一流企業のビジョンの例を知る
まずは、一流企業のビジョンの例を知り、一流のビジョンについて知りましょう。
この点については、すでにご紹介しておりますので、上記をご確認ください。
②会社のビジョンを知った上でチームビジョンを作成する
チームビジョンと会社のビジョンを切り離すことはできません。
会社に属するチームである以上、会社のビジョンと方向性を合わせる必要があります。
たとえば、例を挙げますと、
会社のビジョン:品質第一で、顧客の安心安全を何よりも優先します!
ダメなチームのビジョン:業界ナンバーワンのリーズナブルな製品作りを何より優先し、ムダ取りを徹底していきます。
良いチームのビジョン:顧客の安心安全に加えて、たゆまぬムダ取りによってリーズナブルな製品を作り、顧客満足度を高めるために、日々めざとく改善します。
※あくまで簡易的な例です。
良いビジョンの例のように、チームと会社のビジョンが連携すると、
「個人⇒チーム⇒部署⇒会社」
と、チームビジョンに従って個人が成し遂げた仕事が、そのまま会社のビジョンの達成へとつながっていきます。
すると、一人ひとりの従業員のモチベーションが上がりますし、やりがいや使命感が強くなります。
よって、会社のビジョンを知った上で、チームビジョンを作成することは大切です。
③ビジョンはできる限りシンプルにする
一流企業のビジョンのように、チームビジョンもできる限りシンプルな方が良いでしょう。
シンプルじゃないと覚えにくいですし、チームメンバー1人ひとりに浸透しにくくなってしまいます。
しかしチームビジョンは、チームメンバーの具体的な行動の指針になりますので、企業のビジョンよりは明確な言葉で表現する必要があります。
なぜなら、あいまいな言葉だと、チームメンバーの思考や性格によって受け取り方にばらつきが生じてしまうからです。
よって、ビジョンはできる限りシンプルにするが、企業のビジョンよりも明確な言葉にすることは重要です。



つい色々詰め込みたくなって、ビジョンは長くなりがちですが、出来る限りシンプルにしましょうね!
④独断ではなく、チームメンバーと話し合って決める
チームビジョンとは、上司やリーダーのためのものではなく、チームに関わるメンバー全員のものです。
そのため、上司やリーダーの独断で決めてしまってはいけません。
自分が一切関わらずに決まったビジョンには、チームメンバーは愛着が湧きませんし、使命感も持つことができません。
チームビジョンとは、押し付けられるものではなく、共に作っていくものだという認識を持ちましょう。
⑤ワクワクできるビジョンにする
ビジョンとは、チームメンバーの行動指針となりますが、それ以上にモチベーションの源泉となります。



「このビジョンが実現できると、世界が変わるぞ!」
このようにワクワクできるビジョンは、チームメンバーのモチベーション、責任感、エンゲージメントに直結します。
もちろん成果にも影響が出てきます。
よって、凡庸でつまらないビジョンではなく、ワクワクできるビジョンを設定しましょう。



もしかすると、ワクワクすることが最も重要なビジョンの条件かもしれませんね。
⑥実現可能性は最後に考える
ワクワクできるビジョンと、実現可能性が高いビジョンは、反発し合います。
ワクワクできるということは、他の企業がまだ成し遂げていないことですので、実現可能性が低くなります。
また実現可能性が高いということは、自分たちだけでなく他の企業でもすぐに達成できますので、ワクワク感が無くなります。
よって、ワクワクできるビジョンを作るためにも、まずは実現可能性について考えずにビジョンを作りましょう。
ワクワクできるビジョンが出来上がってから、実現可能性を考え、必要に応じて下方修正すれば良いです。
⑦ビジョンは何度でも作り直す
ビジョンは一度作って終わりではありません。
テクノロジーの進歩や破壊的イノベーションによって、昨今では目まぐるしく世界が変わっていきます。
なので、ビジョンは時代の変化と共に陳腐化していく恐れがあります。
時代にマッチしないビジョンを掲げていては、高い成果は生み出せません。
ビジョンは必要に応じて何度でも作り直しましょう。
※ただし不必要にチームビジョンを変えると、メンバーの混乱を招きます。
ビジョンの変更は最低限にとどめましょう。



最初から完璧なビジョンを作る必要はありません。ハードルを上げ過ぎなくて良いんです。
⑧チームミッション⇒チームビジョンの順番に作る
チームミッション(日々やるべき行動)とチームビジョン(理想の姿)は切っても切れない関係にあります。
なぜならミッションを達成し続けた先に、ビジョンがあるからです。
いきなりビジョンを作ろうとすると、チームの現状にマッチしないビジョンが出来上がる可能性が高まります。
そこで、まずはチームのミッションを全て挙げましょう。



「何をやる責務があるのか?」
「何をやりたいのか?」
という目線から、チームのミッションを挙げてから、ミッションを抽象化してビジョンを作っていきましょう。



この順番、大切です!逆転しないように!
チームビジョンの例
それでは、チームビジョンの具体例を見ていきましょう。
【具体例】
まずは過去に私のチームで掲げたビジョンを下記します。
・お客様の要求事項を抜け漏れなく抽出する。
・より早いモノづくりを実現する
・より安いモノづくりを実現する
・より楽なモノづくりを実現する
・より簡単なモノづくりを実現する
・より安定したモノづくりを実現する
・作業者の習熟度によらず、設備が使えるモノづくりを実現する
私たちのチームは、お客様が想像するモノづくりを実現するため、より早く・安く・楽に・簡単に・誰でも・安定して・製品を製造できる設備を設計します。
《チームビジョンの効果》
上記は、実際に私のチームで掲げたことがあるチームビジョンです(若干変更していますが)。
このビジョンがチームに浸透することで、会社内の人を顧客とする技術者に抜け漏れがちなお客様第一主義を根付かせることができました。
その結果、妥協して仕事を終わらせるのではなく



「もっと安くモノが作れないか?」
「もっと作業者ファーストにできないか?」
と、さらに上の成果を目指すことができるようになりました。
チームビジョンによる効果が出た例だと言えます。
【その他具体例】
上記例とは異なる視点のチームビジョンの具体例を下記します(チームミッションや効果は省略)。
《チームビジョン》
私たちのチームは、誰よりも消費者に寄り添い、「これが欲しかった!」と言われるような消費者第一目線の商品アイデアが出せるチームを目指します。
毎日「昨日よりも快適なベット」を作るために新たな価値を創造します。ベット・枕・シーツの最適な組み合わせを考案し、人類の毎日の生活をもっと健康にするチームを目指します。
全てのお客様の「おいしい」のため、全力笑顔・全力感謝・全力調理でお迎えします!



寝具メーカーや飲食業界については完全素人なのですが、このようなビジョンで良いと思います。
チームビジョンのテンプレート
チームビジョンを初めて作るときは、なかなか上手く作ることができないかもしれません。
そこで、チームビジョンが上手く作れない人のために、いくつかチームビジョンのテンプレートを下記しておきます。
①私たちのチームは「 」(誰か)のために、「 」(方法)を通して、「 」(何かの価値)を提供します。
②私たちのチームは「 」(業界)で他社にはない「 」(技術)を駆使し、「 」(誰か)をサポートするチームを目指します。
③私たちのチームは「 」の分野で「 」によって、顧客に「 」を提供する「 」な集団を目指します。
このテンプレートをそのまま活用したり、使いやすいようにオリジナルに変えてみたり、チームビジョンの作成に使ってみてください。
チームビジョンは絶対に作成して共有すべき
有効なチームビジョンがあり、チームメンバー全員で共有できている場合、下記メリットがあります。
・自分たちの方向性が分かり、判断に迷うことが減る
・チームの一体感が生まれる
・成果が挙がる
・メンバーの誰もがチームの目標、進捗、成功のイメージを把握できる
・自分たちの在り方を知り、使命感や責任感が湧く
・社会への貢献を身をもって実感できる(やりがい)
・・・etc
数えきれないほどのメリットがあります。
チームビジョンがないチームは、今すぐにチームビジョンを作成しましょう。
そして、メンバー全員で共有し、チームビジョンの効果を最大限に発揮しましょう!
あなたのチームの全員が納得できるビジョンができることを願っております。
チームビジョンまとめ
それでは最後に、本記事の結論をまとめておきます。
①一流企業のビジョンの例を知る
②会社のビジョンを知った上でチームビジョンを作成する
③ビジョンはできる限りシンプルにする
④独断ではなく、チームメンバーと話し合って決める
⑤ワクワクできるビジョンにする
⑥実現可能性は最後に考える
⑦ビジョンは何度でも作り直す
⑧チームミッション⇒チームビジョンの順番に作る
【チームビジョンの例】
①私たちのチームは、お客様が想像するモノづくりを実現するため、より早く・安く・楽に・簡単に・誰でも・安定して・製品を製造できる設備を設計します。
③毎日「昨日よりも快適なベット」を作るために新たな価値を創造します。ベット・枕・シーツの最適な組み合わせを考案し、人類の毎日の生活をもっと健康にするチームを目指します。
④全てのお客様の「おいしい」のため、全力笑顔・全力感謝・全力調理でお迎えします!



あなたのチームのビジョンが明確になることを願っております!がんばってください!
※本記事をブックマークし、ぜひ定期的に振り返って下さい。何度も読み返すことで必ずあなたの仕事力向上の手助けになれると確信しています。ブックマークをおすすめします。
※本記事が少しでもあなたのお役に立てたなら、下記のシェアボタンで、ぜひ本記事をみんなにもシェアしてあげてください。
ー以上ー



「あなたのビジネス力の向上、全力で支援します!」をモットーにした、自動車業界の大手メーカーの会社員です。
超人的な成功者のリーダー論ではなく、普通の職場・現場に近くて実用的なリーダーシップ・ビジネススキルの持論を展開します。
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